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シアタールーム 014 古ぅるい、欧米のSF映画

考えてみれば、東映/東宝の古い特撮映画をご紹介してて、欧米のものが出てこないのは、あまりにバランスが悪いですね。
欧米の歴史的SF映画には、もう、伝説的なものとか、知らないほうが不思議・・・という映画が多いのですが、最近あまり紹介がないみたいな気がします。
ですから、知られていない作品をご紹介しているこのコンテンツには、いいのかもしれません。
面白い作品が多いのですが、ここでは典型的な作品をいくつかご紹介しましょう。
でも、2001年宇宙の旅とかは、有名すぎるので、なしです・・・(^^)

 METROPOLIS

このフリッツ・ラングが1927年にドイツで公開されたこの映画・・・あんまり有名なので、かえって紹介されていない気がします。
当時は、昭和2年、日本は金融恐慌の年でした。ドイツでダイムラーとベンツが合併した翌年でもあります。
まだ政権にたどり着いていなかった、アドルフ・ヒトラーとゲッペルスはこの映画を見て、いたく感激し、1933年に政権を得ると、ユダヤ系のフリッツラングに対して特別な待遇と供にナチス・ドイツの宣伝映画を作ることを求めたといいます。そして、フリッツラングはドイツを去り、アメリカに移住しました。
ヒトラーが感動したのは、映像だけではなく、その中で伝えられる近代文明の非情性と、それに対抗するヒューマニズムにもあった事でしょう。ナチスとは、民族主義の行き着いた一つの姿でもあり、当時のドイツの弱い人々を守ろうとする義憤を活力としていたのでした。そして、最後のシーンのメトロポリスの滅亡こそ、人間性の勝利の宣言ですから・・・。正義にも、形があります・・・。今では、極悪非道のナチスは、当時はそうとは認知されていませんでした。ちょっと余談でしたね。
しかし、この映画の描かれている、圧倒的な機械文明の世界観こそ、20世紀を代表する科学文明の世界観であったのかもしれません。舞台は、2026年・・・社会は少数のエリートににより統べられ、労働者は地下都市で働いています・・・ヒロインであるマリアと、機械により作られたマリア・・・圧倒的な機械に押し包まれている人々・・・今の私たちには、思い出のひとつとなりつつありますが、当時はまだ見ることのない、ひとつのパラダイスであり地獄でした。
フリッツ・ラングは、1976年8月3日、ハリウッドで他界しています。
この映画は、もとともは白黒の無声映画です。
そして、今見ても新鮮です。もっとも、もうオリジナル・コピーは存在していません。
レーザーディスクのコメントから、映画の情報を引用します。
実は、もの凄い大作でした。
当時の日本では、小さな映画が年間600本も作られていたりしたのですが・・・。

制作
ドイツ ウーファ社
制作時間
1925年5月22日〜1926年10月30日
撮影期間 5ヶ月間
制作費
700万マルク
単純換算で現在の23億円に相当=野村総合研究所調べ
実質的な金額は人件費高騰により換算不能の巨額
エキストラ
男優25000人/女優11000人/禿頭の人1100人/子役750人/黒人100人/東洋人25人
計37975人(エキストラ代160万マルク)
使用フィルム
62万メートル
上映時間
1926年にフリッツラングが編集したバージョンは3時間
後に2時間30分版に再編集
ウーファ社はこの映画のコストを回収できずに倒産、あとを受けたパラマウントが2時間30分版をオリジナルとして宣言し、残っていた3時間版を破棄
このような経緯からオリジナルコピーは、現存していない

いくつかのバージョンが、あります。
時間が長いのは、無声映画であるため、セリフを字幕で表示する部分があるからです。
ですから、新しく作られている映像は、時間はずっと短くなっています。
また、音楽が作られたりしているので、今の作品は、また違った味があります。

■METROPOLIS■
GIORGIO MORODER版
パイオニアLDC SF078-0041

■METROPOLIS■
Kino International
DVD / Region 1

■この2つの作品は異なる編集になっています■
 禁断の惑星 (FORBIDDEN PLANET)

1958年のMGMの映画です。 これも、あまりにも有名なSF映画です。このコンテンツでご紹介するには、向かないかもしれないぐらい・・・。この映画に登場する「イドの怪物」は、いろいろな話のときに例で引用されたりします。また、かるばどすほふでご紹介しているオーディオメーカーのKRELLも、この映画からその名称を得ています。舞台になる惑星アルタイアで、人々は滅びながらも未だに生きている機械群を生み出した文明こそ、KRELL文明なのです。
ストーリーは、こんな感じです。

惑星アルタイアに送られた、ふたつの調査隊は連絡を絶っていた。その原因を調べるべく、地球から新たに調査隊が送られた。だれも生き残りがいないはずの星で、ふたりの生存者がいた。ひとりは、第一次調査隊の生き残り、もうひとりは、惑星アルタイアで生まれた女の子であった。
かれらは、かつてこの星に栄えていたクレル文明の遺跡を使い暮らしていた。それは、地球文明を遥かに超えた超文明であった・・・しかし、なぜ彼らは滅びたのか・・・
死んでいるはずのクレル文明は、今も活動を続けていた・・・クレルの人々を滅ぼした力をそのままにして・・・。それは、理想のシステムのはずであった。人の思い描くものを、そのまま実現するという、驚異のシステムであったのだ。しかし、それは人に潜む闇までも具体化してしまったのだ。人の心に潜む闇が生み出した「イドの怪物」により、クレルの人々は滅びたのだった。そして、今、探検隊を、新たに具現したイドの怪物が襲う・・・。

古典的名作として知られるこの映画は、科学技術と、人の心の接点を描き出した、傑作でした。この映画に登場しているロボットは、TV版「宇宙家族ロビンソン」や、他の映画に繰り返し登場しました。

 バーバレラ / BARBARELLA QUEEN OF THE GALAXY

次にご紹介しちゃうのは、バーバレラです。
この作品も、結構思い出深いんですね・・・時は、まだレンタルビデオショップが始まったばかりの頃・・・映画会社はビデオ販売に躊躇していた時代で、海外ビデオが多い時代でした。私は、やっと近所(といっても4駅も先・・・)に出来た新しいレンタルビデオショップに行きました。まだ、お店には100本もありません・・・。で、お店の人と話していて、リクエストして入れてもらったのが、バーバレラでした。当時はレンタルビデオが始まったばかりですから、TV放送か、映画館でした見ることが出来ない時代だったわけです。私も、1回だけTV放送で見たことがあるだけだったのでした。
原作は、昔人気になったフランス生まれの作家ジャン・クローク・フォレストの描いたコミックス/バーバレラです。

そういえば、バーバレラの子供が主人公のコミックスが昔出たのですが、しまってある場所がわからなくなってしまって・・・(^^;

この映画の公開された年、1968年は、あの有名な、キューブリックの「2001年宇宙の旅」が公開された年でした。しかし、全く異なる、今の時代を基準とすると、ちょっとだけエロチックなSFファンタジーです。この映画は、孤高の映画で、2001年がいろいろな流れの源流であるのに、この映画を源にする映画は作られていないといわれています。なにしろ、この映画の試写を見たパラマウント映画のオーナー、チャルルズ・ブラッドホーンは、そのままの状態で配給することを拒んだといいます。
時は、宇宙紀元4万年・・・人類は、平和と愛に満ち足りた世界を宇宙に築いていました。そんななか、天才科学者デュランデュランが、なにをとち狂ったのか兵器を作り出し、行方不明に・・・彼とポジトロン光線を追い、若き日のジェーン・フォンダ演じるバーバレラに、探し出して捕らえることが指示されます。

■デュランデュラン
1980年代に有名であったグループ、デュランデュランは、この映画の狂った天才科学者の名前なのでした

なにしろ、兵器なんて博物館にあるだけで、なんだかわからないという世界で、バーバレラは謎の惑星リテオンに不時着・・・そこで、子供たちの人形に襲われるは、なんだかんだと、ハチャメチャな世界に入ってきます。テレパシー・セックスとか、快楽で女性を殺すマシンとか、いろいろなシーンが登場します。
ただ、今の時代に見ると、ふーん・・・くらいですね。
余談ですが、アメリカでは、セックスのオルガスムを体験できる装置が開発されつつあるとか・・・若い頃この映画を見た研究者が、実現に奔走しているのでしょうか・・・日本でも、アトムを見た世代がロボットを作っていますし・・・
この映画のもうひとつの特徴的な点は、作品そのものの持つ、徹底的にお気楽な気持ちの持ち方です。
最後のシーンで、マクモスという得体の知れない力が、デュランデュランとポジトロン光線、ついでに、はちゃめちゃな都市を丸ごと滅ぼしてしまうとき、バーバレラとハチャメチャな都市の黒の女王は、盲目の天使に助けられます。この天使、この女王に目を潰されていたのです。

「あなた、ひどい目に合わされているのに助けるの?」
「天使には、そんな思い出はないさ・・・/Angel has no memory」

おいおい、本当に「真珠湾を忘れるな!」とか、「9.11!」と叫んでいるアメリカでこの映画は作られたの・・・(^^?・・・
もっとも、私はIT技術者なので、英語を聞くとこう思います。「天使にはメモリーがありません(つまりアホです)」。ひょっとすると、そんな意味も兼ねてるのかな・・・(^^?


余談ですが、今の欧米人は、日本のことをこのバーバレラで描かれた世界みたいに思っている人・・・います・・・(^^;・・・確かに、BSデジタル放送では女性の水着姿の放送ばかりですし、ちょっと前まで、社会党の詐欺で国会議員を辞職したおばさんなんか「だれが日本に攻めてくるんだ、自衛隊なんか無用の長物だ」とか言っていたような・・・まったく、バーバレラの世界かも知れません。考えてみれば、そうしたおばさんを含めて、この映画が作られた時代に学生時代だった人たちが、社会の主流でもあります。だから、おんなじ考え方が、脈々と引き継がれているのかも・・・(^^;

Angel has no memory

やっぱ、天使はアホです、というのが正しい訳かも・・・(^^;
それでも、十分に楽しいですけど・・・(^^)

■バーバレラ■
DVD PDH-129
カラー98分/モノラル/スコープサイズ
1968年の作品です