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オーディオの遍歴
第02章 ハイエンドへの目覚め


 


CDを楽しむようになる

LDを楽しんでいるうちに、録音された音楽の形態に新しい波が生まれました。CDの登場です。今考えてみると、不思議な気もしますが、CDは、ビデオディスクよりも、登場が後だったのでした。
今では忘れ去られていますが、CDが登場する際には、デジタルオーディオの為に媒体の方式の競合がありました。完全な接触型で針を使用するドイツ・テレフンケン方式、静電容量を利用した半接触型のVHDを応用した松下/ビクター方式、そしてSONY/Phillipsの共同提案である今のCDです。その結果は、CDとなり、僅か5年にしてCDの生産量はLPの生産量を突破、音楽の媒体の主流は急速にCDとなっていました。これは今のDVDがビデオテープの生産量を超えたことと同じような状況ですね。
私はそれまで音楽をアナログ・レコードつまりLPやEPで楽しんでいました。で、あまりCDには興味ありませんでした。それは音の質がLPよりもかなり低かったからです。これはやむを得ないことで、当時のデジタル技術者にはオーディオのような感性を持ち合わせている設計者など皆無で、ある程度の完成度に達しているアナログLPの質に対抗できるはずはなかったのです。

パイオニア CDL9000
パイオニア CDL9000
世界初のLD/CD共用機

また、CDが進展したことは、混迷していたビデオディスク業界に強いインパクトを与えました。レーザーティスクはCD/LD共用機が波長の異なるレーザーを使用することで原理的に作れるものでしたが、VHDには不可能だったからです。この間のパイオニア1社が全業界と戦い抜いた裏話はまたの機会にご紹介したいと思いますが、このチャンスを生かすためにパイオニアが総力をかけて開発したCD/LD共用機が、CDL9000です。これと同時にレーザーディスクはCDと同じデジタル信号を収録したデジタル音声を採用、ここでユーザーに多大な迷惑をかけたビデオディスクの方式の戦いは終焉を迎えることになります。
私は、CDにはあまり興味がありませんでしたが、LDのデジタル音声は私の歓迎するものでした。そこで、当時の私にとっては高額であったCDL9000を購入しました。
後日に知ったことですが、レーザディスクのデジタル音声は、CDと同じ16bitで処理はされていましたが、LDというアナログ方式の記録媒体ではS/N比の関係で安定した音声デジタル信号を得ることができず、LDを制作する段階で最大でも14bit強に信号を圧縮して記録した信号の再生が安定的に行なえる範囲にしています(これは、当時は知られておらず、オフレコだったのですが、もういいかなと思い書きました)。ですからCDと同じ音声の方式ではあるのですが、LDの音はCDには至らないという感じです。しかし、アナログ音声よりは圧倒的によく、私は十分に堪能しました。はじめのころは、レーザーディスク株式会社脚注6の人たちはデジタル音源のものしかデジタル音声にする価値がないと思っていたようで、何回もデジタルで収録するべきだと、意見しました脚注7。ま、そうした影響は関係なかったのでしょうが、ほどなく、新しく作られるLDはすべてデジタル音声化されました。私に限らず多くのユーザーからそうした声が寄せられたのでしょう。メーカーはユーザーの声により動くものなのです。
 CDL9000を使用するようになったということは、計らずもCDを私のシステムでかけることができるようになったということです。実のところCDL9000のデジタル音声の再生能力はあまり誉められたものではなかったのですが、ろくなCDプレーヤーが開発されていなかった当時としては、素晴らしい方でした。当時の私は、20枚位のCDは購入していました。LDを楽しむことが多く、あまりLPもかけなくなっており、オーディオというよりもビジュアルが趣味の中心でした。クラシック用に用意された私のシステムは、LDの再生設備として活躍していました。

プリアンプの購入を決断する (KRELLとの出会い)

アキュフェーズ C280V
アキュフェーズ C280V
当時の日本製最高級プリアンプの一つ
DCアンプ構成なのになぜかカップリングコンデンサがある異色の設計
KRELL KSL
KRELL KSL
アンバランス端子のみですが、内部は完全バランス構成のプリアンプ
フォノイコライザは別売

CDL9000をよく利用し、あまりLPを使わなくなった理由が、もう1つありました。
私は自作時代の名残でプリアンプに対して不要と思う気持ちが強く、拒否反応がありました。そのためLD/CDとLPは聴くために、いちいち、つなぎ換えをしていたのです。ですから、めんどうになりいつもCDL9000を聴いていたのです。
そんなある日、これではいけないと思いたち 、ついにプリアンプの購入をすることにしました。当時すでにオーディオ雑誌等を読まなくなっていましたが、立ち読みでアキュフェーズのC280V(だったかな? C280Lだったかな)が出ていることを知りました。で、買おうと思い立ち、新宿のオーディオユニオンに行きました。店頭で、C280VだかC280Lの試聴を頼んだところ、あまり快くではありませんでしたが受けてくれました。
その音はちょっと神経質な印象がありましたが、繊細で素晴らしいと思いました。で、すぐに買おうとは思いましたが、ついでに他の機種も聞いてみたほうがいいなと思ったのです。そこで、見たことの無いアメリカのメーカーの製品も聞かせてもらいました。
それが、KRELLのKSLでした。KRELLで最も低価格なプリアンプでした。アキュフェーズのC280V(だったかな)と比べれば価格も安く、見た目は圧倒的にちゃちです。でも、ついでだから聴いてみようと思っただけでした。そして、驚いてしまいした。アキュフェーズのような神経質さがなく、朗々と聴かせてくれるのです。私はアキュフェーズ一本槍だったのでショックを受けてしまいました。繊細さでは劣ると思いましたが、価格が安いわけで納得いく点もありました。KRELLの上位機種であるKRELL KRCになるとC280Vよりもかなり高価で、とても手が出ませんので試聴もしませんでした。このときの店員の対応は、バブル期に特有の不愉快なものでした。

この時代、製品は置いておけば売れるものと多くの人が信じた時代です。そして、作る側も、売る側も、そして買う側すらも堕落してしまったのかもしれません。2002年になっても、どれだけ昔の心を取り戻せたのでしょうか・・・

2002/6/24

「あの、この価格帯だと他にどんな製品がありますか?」

「こういう中途半端な価格帯は製品があまりないんですよね。40万程度でしょ。普通は試聴もしないで買う価格帯ですよ。売れるのはもっと高いか安い製品でしてね」

「でも、予算の限度ですから(私からしたらこんな高い製品なんか買ったことないのです)

「ちょっと見てみましょうか(カタログ誌をぱらぱら見て)やっぱないですねー」

「C280Vと思ってきたんですけど、納期はどうですか?」

「売れてるんでねー、6ヶ月ほどお待ちいただけませんか?」

「このアメリカのプリもいいですね」

「いいですよ、ま、なにがいいかはお好みじゃないですか?これなら即納、2割引でどうですか?」

「ちょっと考えてみます」
私は、KRELLのKSLの音を聴いてちょっと気持ちがぐらつきましたが、アキュフェーズC280Vの繊細さが捨てがたくありました。しかし、お店を出てからKRELL KSLの朗々とした鳴り方を思い出し、無理やり事前に気持ちの上で決めたとおりに、つまりC280Vにしなかったことを感謝しました。そしてその足ですぐに秋葉原へ向かいダイナミックオーディオにいきました。このお店は当時量販No.1でした。あ、今もかな?
お店では今度はいきなりKRELL KSLを指名です。当時ダイナミックオーディオはアキュフェーズを扱えませんでした。値引きが激しいのでメーカーから嫌われたからです脚注8。お店ではカタログをくれ、その上店頭の製品を貸し出してくれました。もちろん、引き取り前提で購入した形ですが・・・。購入を決めれば、新品との交換をしてもらえる約束です。

KRELL 驚愕のその思想の徹底

私は家でKRELL KSLを改めて見て、驚いてしまいました。電源スイッチがないのです脚注9
怖いなーというのが第一印象でしたが、電源スイッチのない理由はもともと自作派であった私には明白でした。半導体の接合面の熱平衡は短時間では実現しないからです。半導体の特性は温度により劇的に変化してしまうので、熱平衡に達しない状態では設計者の期待した性能を実現することは出来ません。そのために、電源を切らないという思想で開発されているわけです。
わたしはその徹底した設計思想に、打たれてしまいました。そして、完全バランス回路(もっともKSLはバランス入出力を備えていませんでしたが)、常識を大きく超える強力な電源、そしてなによりも驚いたのは内部構造が単一基盤で作られていたことです。このような構造にすると、1つの部品の問題だけで製品としては使い物にはならなくなります。ですから、アキュフェーズを含めてすべての国産メーカーは複数の基盤を組み合わせています。不良になる範囲を小さくするためです。しかしKRELLは基盤間接続部による音の劣化をきらい単一基盤化していました。そして、1本も存在しない配線・・・すべての機構部品は基盤に直接に実装されており、1本として配線がなかったのです。配線を排するためには別な技術が必要です。そのための、4層基盤の採用・・・私は自作では不可能なだけではなく、国産メーカーにもでき得ない、徹底して思想を貫いた製品を手にしたことを知りました。
私は製品に込められたその思想と徹底の仕方に圧倒されました。そして、その音は、そうしたことの正しさを裏付けていました。実は、KRELLのような構造は、最高の音楽を狙う製品であれば必須なことで、KRELLでなくても行なっています。国産メーカーでは稀なことなのですが・・・。
私がそのまま購入することにしたことは言うまでもありません。
KRELL KSLが入ったことで、パワーアンプからの音もCD/LDを直結するよりも良いものになっていました。それは、KRELLが使用しているボリュームの質の差かと、当時は思っていました。いずれにしても、KRELL KSLのおかげで、CDなども何倍も楽しくなっていました。

アキュフェーズの製品だけが信頼できるわけではない

このことは友人の間に波紋を呼びました。だれもがアキュフェーズを心から信頼していたのに、私が得たいの知れないアメリカのメーカーの製品を選んだからです。私は、友人に、KRELLとはどのような製品か様子を見る必要があるからと話してはいました。ただ、これよりも前にアキュフェーズに対してはちょっと疑問符も出ていたのです。それはC220よりもC200Lとしいう遥かに新しい製品の音が、C220に劣ると友人たちで判定していたからです。友人はそれを製品の利用者登録カードにそのまま記載し送りました。それにたいしてC200Lの設計者から便箋数枚にびっしりと書かれた返書が届き友人や私を痛く感激させましたが、音作りに対して独特の距離感を感じるようになりました。なんと言われても、音は音だからです。当時のアキュフェーズの音作りは、今のようにシングルカラーではなく、複数の製品ラインとトーンカラーを維持していました。つまりユーザーが選択できるようにしていたわけで、私たちのように信頼しすぎることはメーカーも期待していなかったのだと思います。もっとも、国産メーカーで他社は私たちの信頼には耐えられませんでした。
私が元来使用してなかったプリアンプでKRELLを決めたことは、信頼できるメーカーが全世界を前提にすればひとつではないことに気づいたということを示していました。

低音が違うぞ この音じゃ インフィニティ RS8 Kappaの時代

Infinity RS8_Kappa
Infinity RS8 Kappa

このころ、使用していたシステムは、パワーアンプはアキュフェーズP240、スピーカーはマッキントッシュXR-16の組み合わせでした。
ある程度の期間楽しんでいたのですが、だんだんとXR16の低音に不満を感じるようになってきました。クラシックでは気にならなかったのですが、ロックのようにベースやドラムの音がどうも違う気がしました。しかも、音が全体的に神経質・・・。だんだんと、ロックのような音楽が雑音に聞こえる本当の理由は、実は再生システムにあると気づき始めました。
はじめに思ったのスピーカーです。XR16のユニットは結構旧設計、ですから新しい音楽であり、大振幅で再生する音が必要なロックには合わないのかなーと考えるようになりました。
そして事あるごとにあちこちでスピーカーを低音を重視して試聴するようになりました。そうしているうちに予算にちょっとは近い気に入ったスピーカーを見つけました。インフィニティのRS9 Kappaです。ちょっと大きいスピーカーで予算も超えていました。当時は6畳間で聴いていましたので、あまり大きいと困るかなと思いました。で、さらにいろいろと物色しているうちに中古でお手ごろ価格のインフィニティ RS8 KAPPAが出ているところに居合わせました。RS9 Kappaとの相違点は2本のウーファが1本になっている点で、スピーカー自体の大きさも手ごろとなっていました。あ、これだー、と思い私は購入したのです。それまで活躍してくれたXR16は友人宅に引き取られ、今も愛用してもらっています。

FR1 Mk3
フィディリティリサーチ FR1 Mk3

ところが私の家では期待した低音がRS8 Kaapaから全く出ないことがわかりました。私はウーファーが1本ないだけでこんなに違うものかなーとがっかりしてしまいました。まだ、アキュフェーズのパワーアンプに全幅の信頼を置いていたのです。私はスピーカーの購入に失敗したものと考えました。しかし、聴けば聴くほど納得できない音でした。XR16と大差ないか、悪いくらいなのです。たしかにXR16はいいスピーカーでしたが、なぜ、こんな音がRS8 Kaapaから出るのかと、信じられませんでした。
しかも、今までは体験しなかったトラブルに遭遇しました。レコードをかけると、パワーアンプの保護回路が、頻繁に働くようになってしまったのです。
当時愛用していたFR1 Mk 3という、重たいカートリッジで、ただでも長い308SXというトーンアームと組み合わせると、レコードのそりなどが原因で、カートリッジが大きな振幅で上下動したりしました。これを忠実に増幅することはアンプの設計によほど余裕が見込まれていない限り、大きなサブソニック(極低周波、だいたい20ヘルツ以下ぐらい)が発生してしまいます。ですから、非力なP240はサブソニックフィルターをかます必要がありました。内蔵はしているのですが・・・・あまり効きが良くなくて、意味ありませんでした。

音楽の中心をCDに移行

ちゃんと最後まで曲を聴けないと、さすがに困ってしまいます。で、そうしたトラブルの少ないCDをよく聴くようになっていました。

SONY CD-PR3
SONY CD-PR3

そうこうしている中で、SONY CD-PR3という定価30万円くらいのCDプレーヤをお手ごろな価格で入手しました。当時はCDプレーヤの音質はあまり議論されていないころで、機種が違っても音はあまり劇的には違わないと信じられていましたし、そう報道もされていました。しかし、家で聴いた音には驚きました。パイオニアCDL9000よりも圧倒的に良かったのです。
SONY CD-PR3のお陰でCD音楽を楽しむことが中心になるようになりました。そして、購入するアルバムはすべてCDとなっていきました。
でも、CD-PR3を使用していても、音楽によってはやはり保護回路が働きます。
そんなある日、思ったのです。「悪いのは、パワーアンプかもしれない・・・それに、この神経質すぎる音ってアキュフェーズの音じゃないのかな・・・」で、ダイナミックオーディオの店頭で無理やりRS8 Kappaをセッティングしてもらいパワーアンプの比較試聴をしました。

「やはりパワーアンプだ」

KRELL KST100
KRELL KST100

私の疑いは現実のものとなり、ローンを組んでパワーアンプを購入することになりました。私の選択肢は、アキュフェーズの新型とKRELLでした。もっともそれは店頭での比較です。お店からはKRELLの貸し出しを受け、自宅での試聴の後KRELL KST100に決めました。KT100はKSLとペアで設計された、KRELLとしては低価格な、でもKRELLらしい音を持つパワーアンプでした。私は、ここで完全にアキュフェーズの音と決別したのです。
後日に知ったのですがインフィニティRS8 Kappaは低音を増強するために特別な回路が実装されているのですが、この回路の為にfoでない周波数帯で極めて低いインピーダンスになってしまう傾向のあるスピーカーでした。このため、8Ωくらいを前提にしていたアキュフェーズの当時のパワーアンプでは駆動し切れなかったのです。そのようなインピーダンスを平気で駆動しきれるKRELLマークレビンソンなど、世界でも一部のメーカーの製品だけだったのです。このように、妥協をしない究極的なオーディオ製品を、ハイエンド製品といい、そうした製品を楽しむことをハイエンドオーディオといいます。あ、あの・・・アキュフェーズがハイエンドではないといっているわけでもありませんので・・・あしからず。
私はこうした体験をするまで、国産が世界で最高であると信じていました。
この体験の後、世界で最高であるものは国に関係なく、人に拠るものであると考えるようになりました。

浜田麻里を再認識する

浜田麻里 First Priod

当時から、聴く音楽の趣味が固定化するのはつまらないなーと反省がありました。ロックでも何でも聴いて楽しめたらなーと・・・。しかし、家で聞くとロック音楽は、単なる雑音でしかなく、聴いて好きになれる気がしませんでした。そんな中で、知らず知らずのうちに浜田麻里のアルバムを買っていました。石丸電気でCDを見ていたらビクター音楽産業の販促の人たちがFirst Period 〜 Mari's Bestを販売しており、ロックでも聴こうと思っていた私は、かかっている音楽を聴いて、まあよさそうとCDを買っていたのです。しかし、買った頃はKRELL KSLやSONY CD-PR3はなく、昔のシステム構成でした。で、当時に、ちょっと聴いて、やっぱ雑音だなーと聴くのを止めていました。

音楽の再生は、とても難しい点がいろいろとあります。良い機器を使用しても、使いこなすことが出来ないと上手く使用されている数万円のミニステレオにも劣る音を出してしまいます。また、ここで話題にしている音楽は、クラシックやジャズなどのアコースティク系音楽よりも再生が難しい点が多いものです。詳しくはこちらをご覧ください。>
しかしSONY CD-PR3が来てから、なにを聴いても楽しいので、調子に乗ってついかけてみました。いろいろなCDが全く違ったもののように楽しめるので、もっていたCDを次々と楽しんでいたのです。
そして、浜田麻里のCDをかけた途端、私は戦慄を覚えてしまいました。浜田麻里の叫ぶような歌声が、メタリックな背景の中で浮き立ち、ものすごい対比を感じさせました。

あ・・・・これだ・・・・
こんな音楽が聴きたかったんだ・・・。
私は、自分が探していたものが、手元にあった事を知りました。

浜田麻里 Misty Lady
浜田麻里 Misty Lady

私はその後、Misty Ladyを購入し、7曲目のMore Fine Feelingを聴き、浜田麻里のバラードの歌唱力も知りました。で、彼女の歌に傾倒するきっかけとなりました。
ただ、このときはどっぷりというほどではありません。当時の私のシステムはクラシックを前提した音であり、ロックのような音に到達するためには数多くの難題の解決が必要だったのです。
しかし、当時の私は、そのことを正しく理解していませんでした。クラシックという最高の音楽の為にシステムを構築しているのだから、ひどい音が出る理由はステレオシステムではなく、みんなが下に見ているロック系の音楽の音作りの未熟さにあるのだろうと、思い込んでいたのです。
しかし、いずれにしても、浜田麻里の音楽をうまく再生するためにシステムは改善の道を辿り始めました。オーディオのシステムは、音楽そのものと、音楽をどのようにならしたらよいかというビジョンによって形作られるということを、当時の私は知りませんでしたが、そうした行動は無意識のうちにとり始めていたのです。
そして浜田麻里を納得いく音で聴くために、私のオーディオシステムは大きな変化を遂げていくことになります。音楽に答えるためにオーディオシステムがあるから、当然のことと言えるでしょう。